2016-07-29

EU:シニオリティ、その後の注意- by Novagraaf

シニオリティの主張により、先行するEU加盟国の国内商標の権利をそのままEUTMに引き継ぐことができる。但し、この結果として、国内商標の権利はいらなくなる、とは必ずしもならない。シニオリティ主張後、国内商標を放棄するかは、以下の点を十分考慮して決めるべきであろう;

  • 不使用取消しの不安。EUTM商標の使用証拠は1か国のみで大丈夫か議論がある。
  • 国内商標放棄後、EUTM商標が無効になるリスク
  • 国内商標権に係る契約条件の存在
  • EUTM以外の地域をカバーする国内商標権(フランス領サンマルタンなど)
  • 英国に見られる加盟国のEU離脱

Novagraaf のお薦め                            シニオリティは欧州の商標権をまとめることができ便利なツールであることは確かだが、ビジネス上重要な地域にある国々の国内商標はシニオリティ主張後も権利を維持すべきであろう。また、英国の国内商標もEUTMにおける英国の権利がどうなるか分かるまでは保持しておくことを薦める。

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