2016-10-23

贅沢な模倣品で収監- by Novagraaf

米国の裁判所はオンラインでハンドバック、時計、靴、服の偽物を販売していた業者に対して、模倣品流通とマネーロンダリングの共謀、不出頭の容疑で懲役2年半の判決を下した。被告デイビッド・ジョセフ・グルーバー(通称チャイナ・デーブ)は、バーバリー、グッチ、ルイ・ヴィトン、シャネル、ジューシークチュール、ロレックス、エルメス、ドルチェ&ガッパーナ、ヴェルサーチ、ティファニー、プラダ、コーチ、ブライトリング、ナイキ、フィフス&パシフィックの商標を模倣した商品を販売したとして告訴された。EUの企業や税関職員にとって模倣品は大きな問題で昨年取り締まりを一段と強化してきた。
現在あらゆるタイプの商品が狙われている。模倣行為がもたらす脅威を数量化することは難しいが過小評価すべきではない。たとえ売上への影響が少ないだろうと思っても、消費者が購入した模倣品の品質から真正品への失望に通じ、収益やライセンス料を失うばかりかブランドの毀損となってします。また、模倣品は消費者の安全や健康にも害を及ぼしかねない。それ故に我々は企業が偽物商品の存続を許容しない有効な模倣品対策を採るように勧めている。

必要な対策例を以下に示す。
1.商標と意匠の不正使用に対応するため、主要なブランドや商品名称を商標登録すると共に革新的なデザインは意匠登録する(商標登録は生産、流通、販売の各分野で)
2.社員、ビジネスパートナー、消費者に模倣品問題に関する教育や注意喚起をする
3.オンライン、オフライン共に市場を積極的に監視し、調査結果を慎重に分析する
4.商標権侵害事案の取締りを管轄する税関や取引基準局(Trading Standards offices)と協力して対処する
5.必要なエンフォースメントを行う
模倣品に対峙するとき、特に重要なのは身内への教育である。社員、流通業者、販売業者は市場に於ける企業の目でも耳でもある。潜在的模倣や不正販売を見つけたとき、彼らがどうすべきか知っていることが大切だ。模倣品を確認し報告するための根拠を判断できるトレーニングを行うと共に、知的財産の重要性を認識するような知財犯罪に関するセミナーを検討すべきであろう。

本文は こちら (Prison for US-based seller of counterfeit luxury goods)