マスコットを企業活動に利用する会社があるが、実際マスコットはグッドウィルを創成する価値の高いコミュニケーションツールである。
マスコットの保護はどうすればいいのだろうか？ほとんどの企業はマスコットを平面又は立体で商標として出願するが、商標で守れるのは特定の形態だけでマスコットの持つすべてのコンセプトを保護できるわけではない。この制約はマスコットの保護に対して様々に異なる見識をもたらす。
イタリアのカリージェ銀行（Banca Carige）の事例はこのことをよく物語っている。カリージェ銀行は蟻のマスコットを子供の教育用に使用している。この蟻のマスコットはマンガのイメージとして商標登録された。この度カリージェ銀行はニース区分36類のノートを持つ蟻の商標出願を見つけ、異議を申立てた。EUIPOの査定は、両商標では蟻のようなマンガが共通するのみで、全体的な印象は類似せず、類似というには不十分というものだった。
結論として、商標権によってある種の保護が与えられ、意匠権も加えて保護範囲を広げられるが、マスコットに類似する製作物に対して保護は限定的となってしまう。
