2019-04-09

EU:トミーヒルフィガーが模倣ロゴに勝利 - Knijff Trademark Attorneys

 一般的に消費者は、文字に注目する傾向があるが、同様にロゴや色彩でもブランドを認識している。特にロゴが著名であればなおさらだ。 
 独自のロゴを保護するために、ロゴと文字を商標登録すると有益だ。単純なロゴに関する商標法上のトラブルは頻繁に発生するわけではないが、競合他社が類似するロゴを使用していないか常に注意を払う必要がある。
 トミーヒルフィガー(Tommy Hilfiger)のロゴは著名であり、もちろん商標としても登録されている。それにより、トミーヒルフィガーは、中国の会社が欧州連合に出願した模倣ロゴを退治する事が出来た。トミーヒルフィガーは、ロゴに関する広範囲な保護だけでなく、混同のおそれも主張した。EUIPO(欧州連合知的財産庁)は、最初に広範囲な保護に関する根拠について審査した。中国の会社はトミーヒルフィガーのロゴの著名性を不当に利用しているといえるか?
 通常、著名性を根拠にしたときに、商標の評判を証明するのにつまずくことがある。しかしトミーヒルフィガーは、EUIPOに衣服に関するトミーヒルフィガーのロゴの著名性を認めさせることに成功した。次に、EUIPOは消費者が問題の商標との関連性を認識するかを審査した。これには商標間に一定の類似性が必要だ。EUIPOは、商標間の外観的類似性は中くらいだが、観念的な類似性は大きい(両方のロゴは白/赤の領域を持つ青い長方形)との認識を示し、商標は類似すると結論付けた。一方、消費者は両商標間を関連付けて見るだろうか?EUIPOは、類似する製品の場合には確かだと述べている。類似しないサービスに関しては、消費者が関連性を見ることはなさそうだが、「不当な利用かどうか」の究極的な質問に対しては、一部の製品やサービスには確かに当てはまると、肯定的な答えができる。
 この結果、トミーヒルフィガーは、争われた製品やサービスのほとんどについて、中国の会社のロゴを差し止めることに成功した。

本文は こちら (Tommy prevails in case against copycat logo)