2022-06-07

中国:北京知的財産裁判所、商標権の共同侵害行為に対して75万米ドルの罰金判決 - Marks & Clerk

威乐(中国)水泵系统有限公司(以下、「ウィロ中国社」)は、Weile Pumps(江蘇)有限公司(以下、「Weile Pumps社)」を相手取り提起した商標権侵害及び不正競争行為に関する訴訟について、北京知的財産裁判所は先日判決を言い渡した。ウィロ中国社がWeile Pumps社と販売代理店のBeijing Sunlight Keyu New Energy Technology Co., Ltd. (以下、「Sunlight Energy社」)に対して訴訟を提起した。その判決で、北京知財裁判所は裁量的認定損害を50万人民元(約75K米ドル)から500万人民元(約750K米ドル)に大幅に引き上げた。また、販売業者のSunlight Energy社の損害賠償責任を免除した第一審の判決を覆し、同社は共同責任を負うことになった。この結果は、中国の裁判所が共同侵害行為に対してより積極的なアプローチをとっていることを反映するものだ。  
 
事実関係
ウィロ中国社はWilo SE (以下、「ドイツWilo社」)の子会社で、主な事業は、給水ポンプとポンプシステムの製造と販売だ。ドイツWilo社は、商標「Wilo」とその中国語「威乐」(Wei Le:「Wilo」の音訳)を使用した複数の商標を登録している。

ドイツWilo社は1990年代から中国でポンプとその関連製品を宣伝、販売してきた。ドイツWilo社は、ウィロ中国社にその中国登録商標を製品に使用することを排他的に許諾した。ウィロ中国社は中国の主要都市に支店を置くなど、広範な販売網を確立し、2009年から中国で当該ブランド製品を宣伝、販売してきており、これまで約2000万人民元(約300万米ドル)の広告費が使われていることが立証されている。

Weile Pumps社は2014年に設立され、ウォーターポンプおよび関連製品の製造・販売を事業としているが、社名の頭2文字は、2005年に登録されたドイツWilo社の中国語商標(威乐)と同じものだ。

Weile Pumps社は、代理店を通じてポンプと関連製品を販売するほか、Weile Pumps社の公式サイト(www.wilopump.cn)や中国国内のECプラットフォーム(JD.com、taobao.com、1688.comなど)でもポンプと関連製品を販売している。

本文は こちら (Case study: Beijing IP Court issues US$ 750,000 penalty for Joint Infringing Activities)