2016-04-21

EU商標制度変更に伴う注意点 (ネクサスコンパス社セミナー)

2016年3月23日より、「OHIM(欧州共同体商標意匠庁)」が、「”The European Union Intellectual Property Office”(EUIPO)(欧州連合知的財産庁)に、「CTM(欧州共同体商標)」が、「”European Union trade mark”(EUTM)(欧州連合商標)」に名称変更されたが、EU商標制度の変更に伴う「EU商標セミナー」が、2016年4月20日、ネクサスコンパス株式会社によって開催された。

講師の同社代表取締役アンドレアス・ポパ氏は、今回の改正において、指定商品・役務記載のクラスヘディングに関する書き換え宣誓書の提出期限が2016年9月24日であり、これは、EUTMがEU域内のCivil Law(民法)とCommon Law(慣習法)の整合性を図るため指定商品・役務記載方法がCommon Lawに近づいたとの見方を示した。そのほかの主な改正点は次の通り;

  • 商標定義の中の「視覚的に表示できる」文言の削除
  • ディスクレーマーの廃止
  • 絶対的拒絶理由を理由にした無効審判請求は当事者のみに限定
  • 出願・更新料金と更新の期限計算
  • 原産地名称保護及び地理的表示保護を理由とした異議申立、無効審判請求が可能に
  • EUを指定したマドプロ商標の異議申立期間の変更
  • 税関での差し押さえがトランジット(通過)する模倣品でも可能に 等