特許庁商標権特別司法警察(特司警)は中国製偽造エンジン部品を韓国鉄道公社(KORAIL)に納品したキム氏を商標法違反の嫌疑で書類送検した。特司警によればキム氏は資材流通センターを運営しており、中国で作られた米国カミンズ社エンジン部品の偽造品をKORAILに納品した嫌疑を受けている。KORAILはキム氏が納品した部品が純正品と形状が相違し製造番号もないことを発見し、特司警に偽造品かどうかの捜査を依頼した。特司警とKORAILは今年1月、キム氏が納品したエンジン部品について米国カミンズ社(商標権者)に鑑定を依頼し、その結果純正品ではなく偽造品であることを最終確認した。キム氏の偽造エンジン部品であるシリンダーヘッドバルブガイド、オイルクーラー用ガスケット、冷却水ホースなどはエンジンの性能低下、エンジン停止など車両の安全な運行に深刻な危険をもたらす可能性があることがわかった。 [出所:特許庁報道資料]
現在、模倣品の流通は次第に国際化かつ組織化されてきており、流通経路も多様化・専門化している。そのようななか、韓国では商標権者の製品を製造納品する協力社からの横流し品がその品質と価格から取引され、また一般消費財ではない鉄道車両部品のようなBtoB製品の偽造品までもが流通するなど、侵害品の問題が後を絶たない。一連の報道から、商標権者はまだまだ韓国市場におけるモニタリングと知財権保護の手を緩めることはできず、問題が生じたときその被害は大切な顧客と商標権者自身に及ぶという点を再認識させられずにはいられない。