2006年に開始したツイッターによって、ハッシュタグ(#)の使用が日常にまで広がっている。ハッシュタグは特定の話題についてユーザー間で共有するためのツールで、フェイスブックやインスタグラムでも利用できる。また、商品やサービスの宣伝等注目を集めるためにもハッシュタグは利用されている。例えばコカ・コーラはソシャルメディア・キャンペーンとして ’#openhapiness’ を使っている。
マーケティング・ツールとしてのハッシュタグは商標とも複雑に絡んできている。それは、商標の機能の1つに出所表示機能があるが、’#WantanR8, by Audi’ や ‘#justdoit by Nike’ で見られるハッシュタグはブランドと関連付いている。USPTO(米国特許商標庁)はハッシュタグが出願人の出所表示として機能した場合は商標と認識している。ハッシュタグが商標と認識できない主な理由として、ハッシュタグはそもそも記述的に付けられるもので、ソシャルメディア上で識別力を持つのは難しい。例えば、スケートボードに“SKATER”を商標登録できるかもしれないが、’#Skater’ はより一般的な意味合いを持つことから登録は難しいと考えられる。つまり、ハッシュタグを商標登録しようとするならば、出願までにハッシュタグとブランドの密接な関係性を確立しなければならない。
ハッシュタグとブランドの一体性を確立できれば、ブランド・オーナーはハッシュタグを商標出願して、第三者の使用から守ることができるだろうが、ツイッター上でツイッター・ユーザーがそのハッシュタグを使用できないようにすることは難しいのではないだろうか。法律制定者が新しい問題に頭を痛めている間にも、ハッシュタグで繋がっている人たちの思いは世界中を駆け巡っている。
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