IPオーストラリアは、2017年2月24日にオーストラリアとニュージーランド共通の弁理士制度を発効したと発表した。
統一された弁理士制度の主な特徴は以下のとおり；
– オーストラリアおよびニュージーランドの弁理士のため、登録簿、登録要件、行動規範および懲戒プロセスが共通化された。
– 専門家基準委員会（Professional Standards Board）は、 会員を拡大しトランス・タスマン弁理士会に改称した。
– 弁理士として登録するための知識要件が改正され、今後はオーストラリアとニュージーランド両国の知的財産法および実務に精通していることが求められる。
– 同様に、弁理士としての登録に必要な職務経験には、オーストラリアとニュージーランド両国の出願経験を含む。
– 懲戒手続きは、対象の弁理士が居住する国に少なくとも1人の上級弁護士と2人の弁理士（商標の場合は商標弁理士2名）で構成されるパネルで聴聞するように拡大された。その他の点ではオーストラリアの懲戒手続きを踏襲する。
– 行動規範、継続的な専門教育の要件、登録と更新の手数料は、オーストラリアの制度を踏襲する。
– すべての知的財産権（特許、商標、意匠および種苗）に関するIPオーストラリアへの出願においては、オーストラリアまたはニュージーランドでの法的に有効な単一の住所を使用できる。
– ニュージーランド知的財産庁（IPONZ）へ提出された知的財産の出願用で使用された住所は、2017年2月24日以降使用できなくなる。但し近い将来に使用可能になる予定である。
ニュージーランド議会は、2016年下旬に特許改正法2016（トランス・タスマン弁理士その他）を可決し、オーストラリアでは、知的財産法改正法2015年スケジュール4を2017年2月24日に発効したことで、新しい弁理士制度が施行された。オーストラリアおよびニュージーランドの弁理士は、施行日より、トランス・タスマン弁理士として自動的に登録された。
現在のニュージーランド制度で弁理士になるための知識要件の勉強を始めた候補者には、経過措置が適用される。経過措置については、トランス・タスマン弁理士会のウェブサイトに掲載されている。
本文は こちら （Single Patent Attorney Regulatory Regime in AU and NZ）