2017-04-25

中国:オージー・ブランドの勝利 - DibbsBarker

中国の商標制度が「先願主義」を採用しているため、商標未登録の外国ブランドのオーナーは、ブランド・オーナーより早く商標を登録し、高い値段でその商標を売りつけようとする商標スクワッターにしばしば遭遇することがある。

オーストラリアの象徴的なワイン・ブランド「Penfolds(ペンフォールズ)」の所有者であるTreasury Wine Estates(トレジャリー・ワイン・エステーツ)は、最近の商標権侵害事件で中国の商標スクワッターに勝利した。
2009年、商標スクワッターはワインとワイン関連役務を指定して、「ペンフォールズ」の音訳「BEN FU」を商標登録した。「ペンフォールズ」が「BEN FU」として中国の消費者に知られていたにもかかわらずだ。それ以前にトレジャリー・ワイン・エステーツが中国で「BEN FU」の商標登録をしていなかったことで、「先願主義」が災いした。
トレジャリー・ワイン・エステーツは異議を申立てた。2012年には、商標スクワッターの「BEN FU」商標の出願が悪意によるもので、ワインやワイン関連役務に関して純粋な使用ではないと主張して商標登録に異議を唱えた。1月に北京高等人民法院はトレジャリー・ワイン・エステーツの異議を支持する判決を下した。

この重要な勝利により、トレジャリー・ワイン・エステーツは「BEN FU」商標を使用して、中国でワインの販売促進を続けることができる。しかし、中国でこの種の成功が外国企業にもたらされるのは例外的だ。

中国に輸出するオーストラリアの企業にとっては、ブランド保護のために中国企業と対等な立場にはなれないことを知ることが重要だ。効果的なブランド戦略の鍵は実効性のある商標登録にあり、これには英語以外の言語による保護も含まれる。つまり英語と中国語両方のブランド保護が必要だ。中国では自社商標を積極的に登録しなければ、ブランド・ハイジャックに脆弱となる。

本文は こちら (Aussie brand owner scores victory in China)
この記事は、農業関連の新聞The Landに最初に掲載されたもので、この記事のPDF版が こちら