オランダの航空会社KLMは、白鳥の着地シーンを商標として登録したことがある(この白鳥はテレビコマーシャルで使用された)。これはランボルギーニのドアが開く動き同様、動き商標の例となっている。しかし、短いアニメーション以外の動きでは、実際に商標と認められるケースはごくわずかである。
注目すべきは、最近のステーキレストランNusr-Etの “ショー”料理人に関する商標出願だ。ビデオで見られる料理人の調理方法にはある程度、演劇的な動きを伴っている。これらの動きのうちの1つは “Salt Scatter(塩降り)”であり、料理人は腕を振って塩を降っている。この動きは現在、欧州連合(EU)に商標出願されている(写真下)。(アスリートのような)特定の動きによって人物を認識することはできるが、その動きが商品を識別するためのシンボルや商標としてではない。当該商標がEUIPO(欧州知的財産庁)に受け入れられるのであれば、その動き自体が保護されるかどうかは疑問であろう。商標となるかどうかに関わらず、ショーは続く。