経済産業省及び関係省庁(内閣府、消費者庁、警察庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省及び農林水産省)が、この1年間に実施した模倣品・海賊版対策等についてとりまとめた「模倣品・海賊版対策の相談業務に関する年次報告(2017年版)」を公表した。
年次報告によると、近年の模倣品・海賊版を巡る状況は、一部改善の兆しもみられるものの、模倣品・海賊版による被害は、法の目や取締当局の監視の目をかいくぐるように、一層巧妙化、悪質化しており、さらには、インターネットの世界的な普及と電子商取引の発展に伴い、模倣品・海賊版被害は、インターネット上でも急速に拡大している状況にある。
政府総合窓口では、2004年8月に窓口が設置されて以来、2016年末までに合計11,442件の相談や情報提供等を受け付けました。2015年に受け付けた898件のうち、インターネット取引に関連する相談・情報提供が572件と全体の約64%となっている。
2016年の国・地域別の相談件数では、中国に関する相談案件が全体の5割以上になっており、次いで日本、台湾、韓国が続いており大きな変化は見られない。知的財産権別の相談件数では、「商標権」が全体の52.9%占めている。
政府模倣品・海賊版対策総合窓口では、ホームページを設置し、最新の関連ニュースをはじめ、総合窓口に寄せられた相談事例や、企業・権利者が被害に遭わないための基本方策、被害に遭った場合の基本対応などを紹介している。また、救済の手続や税関での差止めの方法、企業や団体における取組の事例集も掲載しています。さらに、国・地域毎の法令や救済措置など、模倣品・海賊版対策に関する具体的な情報を取りまとめた特許庁の模倣対策マニュアルや文化庁の著作権侵害対策ハンドブックなどへのリンクを設けている。
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