商標裁判などで、2つの商標を比較するときは、いつも主観的な判断だと感じるかもしれない。商標間の類似性においては、しばしば請求人または被請求人のどちらにでも有利に主張することができる。
オランダの「Sportlife」対「Stimorol」事件のように、両商標とも、青と白の色の組み合わせであり、斜めに表記された商標およびパッケージの中の配列など、類似点がある。しかし、いくつかの明確な違いもあるので、2つの商標の違いを見つけるのは難しくない。
一方、スーパーマーケットでこの種の商品を購入するとき、買う決断をしてから商品を買い物籠に入れるのに平均して1秒もかかっていない。消費者は、時間をかけて慎重に商品パッケージをチェックすることはない。したがって、混同のおそれを評価する際には、相違点が見過ごされやすく、相似性がより重要となる。
ヨーロッパの最高裁判所である欧州司法裁判所は、「平均的な消費者」は「合理的に情報を取得し、合理的に観察し、合理的に注意深い」との判断を示したが、いくつかのケースでは、Morning Star Cooperative Society 対 Express Newspapers Limited(1978年)で、フォスター判事が定義した消費者と合致するかもしれない。判事は、平均的な消費者は、「あわてんぼうのおっちょこちょい(moron in a hurry)」と定義できると述べている。
あなたはどっちだろうか?