フォーエバー21に対するグッチの商標権侵害は、米連邦地方裁判所がフォーエバー21の商標取消申請を棄却した後、今月大きな進展を見せた。グッチは、フォーエバー21がグッチの「象徴的モチーフ」である緑赤緑、青赤青のストライプ商標を侵害していると主張している。
フォーエバー21は、取消し申請においてグッチのストライプ(右下図)は識別力要件を満たしていないため商標として保護されるべきではないと主張とした。問題となっているストライプデザインは、過去に他のブランドで使用されたこともあり、グッチはこれらの色の組合せを独占することはできないとも訴えた。
カリフォルニア州の連邦地方裁判所は「フォーエバー21が主張する(使用による)識別性の欠如や美的機能性(aesthetic functionality)、普通名称化(genericism)を根拠とする取消理由に対して懐疑的だ」として、第1審でフォーエバー21の主張は取消し理由としては不十分であるとの判断を下した。
特に、フォーエバー21は消費者が緑赤緑と青赤青のストライプパターンがグッチの出所であるとは認識しないことを十分に示すことはできず、ストライプが純粋に装飾的なもので、商標として機能するには一般的すぎるという主張を裏付ける証拠は十分ではなかった。
まだ終わっていない…
地裁判事はグッチに対するフォーエバー21の訴えを棄却したが、フォーエバー21には11月17日までにさらなる証拠補充の許可が与えられ、それに対してグッチは12月4日までに応答することができる。
フォーエバー21の弁護士は、「グッチは棄却するよう申請したが、裁判所は追加証拠を提出する余地をフォーエバー21に与えた」とコメントした。フォーエバー21は、11月17日にグッチが衣類に当該ストライプを付ける独占的権利を持っていないという主張を裏付ける多くの事実を含む追加証拠を提出した。さらに、「フォーエバー21は、日常ある色の組合せを独占するグッチは消費者やデザイナーにとっては有害であり、一般的なストライプデザインはすべて使用可能になるよう戦いを続けるつもりである。フォーエバー21は、公正で正しい結果が得られることを楽しみにしている」と声明を出した。