ベトナム知的財産法第4版改正が2018年1月15日に発効した。科学技術省が2016年6月30日に発行した省令第16/2016/TT-BKHCN号(いわゆる省令第16号)は、省令第01/2007/TT-BKHCN号(いわゆる省令第01号)を修正したもので、省令第16号は、知的財産法を施行するための重要な指針が示されている。
この改正は、特定の問題を解決しつつ、国際的な知財システムとの整合性を図っているが、ベトナム国家知的財産庁(NOIP)の特許、商標、著作権、意匠およびその他の知的財産権に関連した審査手続に適用されるため、ベトナムにおける知的財産の実務に大きな影響を及ぼすものであるが、ベトナムにおける知的財産権を取得する出願人にとっては好ましいものであろう。
以下は、省令第16号の一般規則と商標審査のプロセスに関する重要な改定の一部である。
1.一般規則
* オフィスアクションの応答期限の見直し
方式審査に係る応答期間は、1ヶ月から2ヶ月になった
実体審査に係る応答期間は、2ヶ月から3ヶ月になった
登録料の納付期間は1ヶ月から3ヶ月になった
* 審判と裁定
審判手続き中、出願に関する新しい事実・詳細を追加できなくなるが、出願人又は審判請求人の要求に応じて、NOIPは新しい事実・詳細を再審査できる。改正省令は審判が複雑な場合、裁定機関は独立した専門家の意見を求めることができると定めている。
* 拒絶の確定
実体審査後拒絶の通報を受領した際に、出願人は審査中に考慮されなかった新たな事実・詳細やNOIPが拒絶査定を覆す可能性のある新たな事実・詳細を提出することによって、拒絶を克服することが可能になる。この場合、出願人は拒絶通報に対して不服審判を申立てる必要はない。
2.商標に関する主な変更
NOIPの権利不要求の指令に対して通知日から3ヶ月以内に対抗する権利が与えられる。
* 国際登録出願に関するオフィスアクションへの対応
NOIPが国際登録出願を拒絶した場合、出願人には、暫定的拒絶通報から3ヶ月の応答期間が与えられ、その後不服審判まで90日間の請求期間が与えられる。
* 著名標章の認定
該当標章と同一又は混同するほど類似する商標は、権利行使又は異議申立/審査の結果によって認定される。
* 改正省令は、以前の省令で規定していなかった団体標章を登録することができる組織の要件を明示している。
Source: Khurana & Khurana Advocates and IP Attorneys, India