2018-03-28

インド:フリップカートに商標使用差止命令 - R.K.DEWAN & Co.

ここ数年、インドでは電子商取引が急激に増加している。この動きは、アマゾン(Amazon)とインドのフリップカート(Flipkart)とによって先導されている。最近、電子商品市場での影響力を強めるために、フリップカートは新しいブランド「MARQ」を開発したが、この商標は、先登録された商標「Marc」に類似しており、且つ電気機械器具(electronic appliances)に使用されていたため、法的な問題に直面した。本件(M/s Marc Enterprises Pvt. Ltd. Flipkart India Pvt. Ltd.)はPatiala House裁判所(ニューデリー地区)に持ち込まれた。 

マーク・エンタープライズは、1981年から商標「Marc」を使用し、電気製品に関しては、1984年から使用していると主張した。フリップカートが商標「MARQ」を2017年から使用したことを認めた場合、商標「MARQ」の使用は差し止められることになるが、Marc Enterprises2017年以来、フリップカートが商標「MARQ」を使用していたことを認識していたにもかかわらず、何の防止策も講ぜず、何のアクションも取らなかったと主張した。  

裁判官は両当事者の陳述を聞いたうえで、商標「MARC」と商標「MARQ」の間に称呼的な類似性があり、商標「MARC」は1981年以来使用されているので、その所有者はより評価が高い。したがって、Marc Enterprisesの優位は明確であるとして、フリップカートに対して差止命令を出した。この事件の教訓は、すべての企業に対して、商標を採用する前に将来の法的紛争の可能性を回避するために、商標登録データベースで事前検索を確実に行わなければならないことを示唆している。

本文は こちら (No ‘MARQ’ to Flipkart