2018-03-12

EU:ディズニー城も「パニック」、名声の証拠 - Knijff Trademark Attorneys

欧州連合(EU)に、商標「DISNI」が出願された。もちろん、ディズニーはこの出願に対して異議を申立てた。

異議申立は、様々な商品とサービスを指定して登録されたディズニーの古い商標を根拠としたもので、出願がすべて完全に拒絶されることを確実にするため、ディズニーは、混同を生じる虞のほか、ディズニー商標の名声を理由とした。賢いセーフティネットである。もしEUIPO(欧州連合知的財産庁)が、一部の商品やサービスが非類似であると考えた場合、ディズニーにはプランB(著名性)がある。

EUIPOは異議を査定し、両商標は要素「DISN」が同一で、英語では発音も同じであるため、出願商標は外観的にも称呼的にもディズニー商標に類似するという結論に至った。指定商品・サービスの大部分は共通していたが、すべてのサービスが類似しているわけではなかった。そこで、ディズニーは意図したセーフティネットを発動したが、今回はうまく作動しなかった。ディズニーがその名声を証明することに成功しなかったからだ。提出された証拠には、商標が使用された場所や商標が使用された時、および使用の程度について示されていなかった。誰もがディズニーを知っているというだけでは十分ではなく、名声は証拠に基づかなくてはならない。その結果、異議は大いに成功したが、すべてのサービスには及ばなかった。ディズニーはトイレットペーパーの販売を指定した「DISNI」商標の登録を認めなければならなくなってしまった。

教訓:世界中で評判の高い商標でさえも、使用に基づきその名声を証明しなければならない。

本文は こちら (DisneyMarks