フォルクスワーゲンは2019年からロゴを新しくすると発表した。下図の変遷からも分かるように、初めてのことではない。
ロゴが変わることは珍しいことではない。期間をおいてロゴはリフレッシュされ、デザインが修正される。最近は、まったく新しいロゴを導入したり、ロゴの要部だけ残して変更する傾向もみられる。さて、新しいロゴは商標登録にどのような影響を及ぼすのだろうか?
EUの規定は単純で、登録商標を使用する必要があるというものだ。しかし、法律はある程度の柔軟性も許容してきたが、徐々に厳しくなってきている。もしロゴの変更が軽微なものであれば、新しいロゴの使用は古いロゴの継続使用として見られるかもしれない。軽微な変更は、商標を識別する特徴(識別要素)に影響を与えるものではない。実務的には、これらの軽微な変更による違いは関心を持たれないかもしれないが、もし後々問題となり、訴訟の場で議論することを避けたいのであれば、新しいロゴも商標登録した方がいいといえる。
フォルクスワーゲンは、今後数ヶ月間新しいロゴを保護することで忙しくなることだろう。