商標法の全面改正について議論を重ねていたフィンランド雇用経済省のワーキンググループ(Ministry of Economic Affairs and Employment Working Group)は、新商標法に関する提案を本年5月18日に雇用経済省に提出した。提案書(フィンランド語)は雇用経済省のウェブサイトで入手することができる。新商標法はEU商標指令に基づき、商標法に関するシンガポール条約を取り入れたもので、実質的に大幅な変更を予定している。
政府案は、会社名法等の関連法規の改正案も提起している。また、新法は現在の団体商標に関する規則を廃止する一方、団体商標および管理商標に関する条項を規定している。
主な提案は以下の通り;
- 現行の裁判手続きに並行する商標の取消および無効宣言のための行政手続の導入
- 現行の裁判手続きに加えて、関連する行政手続きにおける会社名の取消し
- 2012年10月1日以前にクラスヘッディング(各区分に属する商品・サービスの見出し)のみを指定して登録された商標は、新たなクラス規定に準じて商品・サービスを記載する必要がある
- さらに重要な変更は、視覚的表現要件の放棄、フィンランドを通過する際の商標所有者の排他的権利の導入、およびEU商標(模倣品等の)の侵害を犯罪とする明確な規定の導入
政府案は2018年秋頃に議会に提案され、新しい商標法は2019年1月までに施行される予定。
Source: www.borenius.com