改正ベネルクス知的財産条約（BCIP）は2018年6月1日に発効する予定となった。
ベネルクス司法裁判所へ上訴を集中
これまで、異議に関するベネルクス知的財産庁（BOIP）の決定に対して上訴する場合は、ハーグ、ブリュッセルまたはルクセンブルクの何れかの上訴裁判所に提起され、異なる結果がもたらされる可能性があった。
2018年6月1日より、BOIP（拒絶不服、異議申立など）の査定に対する上訴は、ベネルクス司法裁判所に提起されなければならなくなる。ベネルクス司法裁判所は、ベネルクス加盟国の国内裁判所の裁判官で新たに構成される。この変更で、より一貫し、調和のとれた判例が生まれることが期待されている。
著名商標の所有者に異議申立ての門戸
異議申立に関して、改正BCIPは著名商標の所有者が後願の商標登録に対する異議を認める。現在、異議申立は、同一商標、混同するほど類似する商標または著名商標に基づくもののみであった。著名商標の立証に関するハードルが高いことを考えると、希薄化、汚損、または理由なしのフリーライドする類似商品・サービスと関連して適用される類似商標に対する著名商標の認定は歓迎すべき変更であろう。
BOIPへの無効、取消し申立て
2018年6月1日より、BOIPに対して登録商標の無効または取消しを求めることができるようになり、司法手続きを開始する必要はなくなる。
Source: De Clercq & Partners, Belgium and Arnold + Siedsma, Netherlands