2018-07-12

テニス界のスター、フェデラーはナイキと「RF」商標の戦い - Novagraaf

今年のウィンブルドンでロジャー・フェデラーのファンは、なぜ彼があの特徴のある「RF」ロゴを身に着けていないのだろうかと思うかもしれない。その理由は、その商標の権利者がフェデラーの元スポンサーであるナイキだからだ。
ウィンブルドンの前回優勝者であるフェデラーは、ナイキから「RF」ロゴの権利を取得したいとしているが、この問題は、スポンサー契約やパートナーシップ契約の一環として、知的財産権の重要性にハイライトを当てることになった。「RF」のモノグラムはフェデラーによってデザインされ宣伝されてきたが、権利は1994年以来フェデラーのスポンサーを務めているナイキが所有している。ナイキは2010年に「RF」商標を登録した。
2018年3月にナイキとの契約を終了した後、フェデラーはこのブランドを使用できなくなった。

知的財産権を明確にすることの重要性
フェデラーは、自分の名前に関連するブランドが第三者に持たれたことによる問題に直面した最初のスターではない。「スポンサー契約やパートナーシップ契約を締結するとき、残念ながら知的財産権の重要性を考えることは殆どなく、契約が終了したとき、将来起こりえるとは思わなかったことが起こってしまい紛争になってしまうということがあるが、始めから知的財産権を考慮していれば回避可能であったはずであることが多い」と、英国ノヴァグラーフのシニア商標代理人Alastair Rawlenceは説明する。
また、「フェデラーは、自分のインスピレーションやコラボレーションで完成した製品には、権利の一部が与えられると考えたかもしれないがそうではない。ブランドの共同創設については、知的財産の所有について明確に定義することが重要だ」とRawlenceは続けた。
フェデラーは、EUTM(欧州連合商標)として自身の名前「Roger Federer(ロジャー・フェデラー)」を登録しているが、彼のイニシャル「RF」は登録しなかったようだ。今回のことで、スポーツマンの特徴となるようなニックネーム(イニシャル)を含む名前、スローガン、キャッチフレーズを保護し、可能な限り早期に商標登録する重要性が強調された。それらの権利は、スポーツ企業のような第三者に対してライセンスすることもできる。
このことは、スポーツ界では一般的になりつつあり、特にサッカーでは、最近のサッカースターの一人、ジェシー・リンガード(Jesse Lingard)のように、彼のニックネームと特有のゴール後のポーズを保護するために商標登録したスターもいる。

本文は こちら (Roger Federer in battle with Nike over ‘RF’ trademark)