2018-07-17

EU:一般裁判所が認定した商標「CK」と「CK1」の混同の虞 - Novagraaf

クラス12、40、42で登録しているEU商標(EUTM:欧州連合商標)「CK」の所有者は、混同の虞を理由にクラス12を指定した「CK1」商標の登録に異議を申立てた。
このような紛争で問題となるのは、他の事業者のブランド名との類似で、関係のある民衆が商品やサービスの出所を間違えるかどうかである。この「混同の虞」が生じるかどうかは、問題の商品・サービスの類似性と標章間の同一性や類似性で決まるところがある。  

台湾のKwang Yang Motor Co(KYMCO:光陽機車)とドイツのUdo Schmidt(ウド・シュミット)の争いは、KYMCOがクラス12(自動車など)を指定して出願した商標「CK1」に対する審決を不服として、今年初めに欧州連合の一般裁判所に提訴したものだ。シュミットは、登録済みの図形商標(EUTM)「CK(左図)」に基づき、混同の虞を理由に2014年4月に異議を申立て、EUIPOに認められた。その後、2016年11月に審判部(BoA)は、両標章は外観も称呼も類似するとして同様の結論と示した。光陽機車は、この決定を不服として上訴したが、欧州連合の一般裁判所は、異なる要素である「1」は両標章の外観と称呼に大きな影響を及ぼさないとして、審判部の決定を支持した。
標章間の類似度を評価する際には、商品・サービスの類似性だけでなく、外観(ブランド/ロゴのイメージ)、称呼(聴覚/発音/音)、観念(概念的な理解)の類似性も考慮に入れられる。今回の争点には、両標章が観念を持たないため、観念の類似性は問われなかった。

混同の虞を排除する
商標検索を使用すれば、ビジネスを行う国や業界で使用するブランド名や商号を簡単かつ迅速に調べることができる。ブランド立ち上げ戦略の一環として商標検索の事前実施を強く勧める。

本文は こちら (EU General Court finds likelihood of confusion in CK trademark dispute)