2018-09-10

プリングルズの悪夢 - Knijff Trademark Attorneys

スーパーマーケットは商標の展覧会場でもある。名声と高い評価を得ているプレミアムブランドもあれば、商品の品質が良く価格はプレミアムブランドより安い自社ブランド(プライベートブランド)もある。そして、ワナビーブランド(wannabe:「want to be」の短縮で何かに憧れそれになりたがっているもの)もある。ワナビーブランドは、色や名称、包装などをプレミアムブランドに似せてその評判にあやかってフリーライドしているが、一方で訴えられないように慎重に似させることが多い。

このことは、プレミアムブランドのプリングルズ(プロクター・アンド・ギャンブルのじゃがいもと小麦でできたスナック菓子)とそのワナビーブランドにも当てはまる。この二つはどちらも赤い背景に黄色い文字が目立つ位置に置かれており、その下に白い文字で「Original」とポテトチップスのイメージが描かれている。そしてお決まりの口髭があるといったところは同じである。直観的にプリングルズとこの商品は直接的な関連があるように感じるかもしれないが、商標的観点からみると非類似と言える可能性が高い。プリングルズにとっては、立派なフリーライドに見えることだろうし、このようなフリーライドは悪夢以外の何物でもない。しかしながら、おそらく直接的に混同は生じない。なぜなら、この種のブランドは希釈化するのが常で、プリングルズの識別力を持つ要素も希釈化するからだ。希釈化されているかどうかが、この問題の評価に重要な理由になるかもしれない。

本文は こちら (Not so single Pringles)