2018-11-01

クラリベイト・アナリティクス、TrademarkVisionの買収で AIベースの商標リサーチソリューション強化へ

クラリベイト・アナリティクスは、オーストラリア系のAIテクノロジー企業TrademarkVisionを買収したことを発表した。TrademarkVisionは、ボストンを拠点とするCompuMarkに統合される。
出願される商標の40%には図形が含まれているが、商標の専門家は、キーワードや図形コードを用いた複雑なクエリの構築を頼りに、図形に基づく商標の調査を独力で実施しています。TrademarkVisionは2013年、商標の視覚検索機能を世界で初めて発表した。
TrademarkVisionが開発したAIベースの画像認識ソフトウェアは、顔認識ソフトウェアの原理を利用して、芸術作品、図形、3Dデザインを視覚的に検索し、保護を求めるロゴや図形の商標登録が認められるか、あるいは先行する商標を侵害していないかを判断することができる。
CompuMarkは現在、瞬間的に信頼できる検索結果を表示し、重要なブランドに関する意思決定を迅速に行うために開発された図形商標検索ツール「TM go365™」に、TrademarkVisionのテクノロジーを利用している。

 CompuMarkのプレジデントであるジェフ・ロイは、「CompuMarkは、最高品質の図形認識技術や人工知能の専門知識に対して資金を投じることで、自社の製品ポートフォリオや事業全体に大幅な投資を行っています。受賞歴(注1)のあるTrademarkVisionAI革新技術や、同社が世界各地の特許商標事務所や政府機関との間に築いてきた密接な関係性に加え、CompuMarkの主要データ、業界最先端の知識、また世界的な事業規模を活用すれば、商標リサーチ業界内外で、ビジネスのための次世代ソリューションを支える新しい製品や技術、サービスの可能性が開かれるでしょう。」と述べている。

 TrademarkVisionの最高経営責任者(CEO)兼創業者であるサンドラ・モウは、「TrademarkVisionCompuMarkの一部として、商標業界や広大なグローバル流通経路にCompuMarkの専門知識を提供することで、次世代のソリューションを世界中の商標専門家に届けることができるようになります。」と述べている。

また、CompuMarkは、TrademarkVisioのテクノロジーの取得に先立ち、今年5月に中国系商標ソリューションプロバイダーであるWhite Rabbit(Bai Tu)と戦略的提携を結んだことを発表した。
今回のクラリベイト・アナリティクスによる買収は、テクノロジースタートアップ企業であるKopernioとPublonsの買収に続く、18カ月間で3件目の買収となる。

 (注1)世界最大のAIサミットでAIBusinessが実施した投票で、最高のAIスタートアップに選出。Fast Companyの世界で最も革新的な機械学習企業ランキングのトップ10にランクイン。

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