2018-11-27

韓国:商標権等の税関申告の有効期間が3倍以上に拡大 - Kim & Chang

韓国関税庁は11月19日、税関における知識財産権侵害品の通関保留手続等について定めた「知識財産権保護のための輸出入通関事務処理に関する告示」の一部改正案を発表した。同改正案のうち知財権者に直接的な影響がある改正内容3点は以下のとおりであり、改正案は公聴を経て2018年12月中に施行予定である。

1.税関申告の有効期間が3倍以上に拡大
税関に申告された商標権等の権利保護申告の有効期間が現行の3年から10年に大幅に拡大される。現在の税関申告の有効期間は3年であり、ただし当該知財権の存続期間が3年以内に満了する場合には税関申告の有効期間も存続期間満了日までとなっている。このため、継続して税関申告を維持するためには知財権の存続期間内に頻繁に税関申告をしなければならないという煩雑さがあり、特に商標権の場合、存続期間が3年未満で残っているときは「存続期間満了日まで」に1回と、商標権更新後に再度1回の税関申告をしなければならないという手間がかかっていた。
しかし今回の改正で商標権の存続期間と税関の有効期間が同じになることで、両手続きをまとめて進行/管理することができるようになる。ただし、改正案には別途の経過規定や附則がないため、すでに税関申告された権利の有効期間は従来どおりの3年までと解釈される。

2.特許権・デザイン権の税関申告が容易に
税関に申告することができる知識財産権は商標権、著作権などだけでなく、特許権、デザイン権も含まれているが、これらの申告件数は商標権等に比べて多くはなかった。

これは、商標権、著作権の税関申告時には「侵害可能性がある輸出入者等の侵害関連資料」が任意提出であるのに対し、特許権、デザイン権の場合は必須提出とされていたためである。このため、侵害者が明示された法院の判決や決定文、内容証明で発送した警告状の提出が求められ、税関申告が容易でなかったが、このたびの改正によって商標権等と同じように任意提出に変更されたため、特許権等の税関申告が簡便になった。
一方で、税関申告が容易になった反面、税関からの侵害疑義物品の鑑定要請に対してはより詳細な鑑定理由を記載した鑑定書の提出が求められるようになった。

3.通関保留された侵害疑義物品に対する保留解除のための逆担保金額が20%軽減
輸出入者などが中小企業に該当する場合、通関保留および通関保留解除のための担保金が課税価格の100分の60から100分の40に軽減されることになった。
侵害品輸入者の相当数が中小企業に該当する点で、逆担保を提供して通関保留解除を申請する可能性がより高くなると思われる。