Apple Inc.(以下、アップル社)が「欠けたリンゴ」ロゴを世界中で積極的に保護していることはよく知られている。世界市場で最も人気の高いブランドの1つとなったアップル社は、知的財産を悪用から守るため、いかに小さな可能性であっても探し出して対策している。
そのような事例の1つが、ドイツでRhein-Voreifel観光協会が新たな自転車道用にデザインした商標である「Apfel Route(リンゴの道)」に対するアップル社との最近の争いに見られる。「Apfel Route」の公式ウェブサイトには、2019年5月18日にオープンされる予定だと書かれている。自転車道のロゴにリンゴを使用するのはなぜだろうか。どうやら、Rhenish Apple Routeはノルトライン=ヴェストファーレン州で最大の果樹園や野菜畑を通る120キロの長さのルートで、アイフェルの山々のリンゴとチェリーの果樹園がライン川まで繋がっているからのようだ。
「Apfel Route」ロゴはドイツ特許商標庁(GPTO)によってすでに承認されているが、アップル社は登録の取り消しを求めている。
一見して、2つのロゴを比較して混同が生じる虞はないように思われるが、GPTOからのテクニカルレビューが待たれている。