2019-07-19

ベネルクス:ブルージュ・ビール商標で一波乱 - Knijff Trademark Attorneys

「BRUGSE BEER(ブルージュビール)」の商標出願は、ビールの国で大きな混乱を引き起こした。この出願に対して2つの異議申立てが行われた。1つ目の異議申立てはAlken-Maes Breweryが、商標「BRUGS(ブルッグス)」を理由としたもので、2つ目はビール醸造所De Halve Maanが、商標「Brugse Zot(ブルッグス ゾット)」を理由としたものだ。 

ビールのブランドには、ヒューガルデン(Hoegaarden)やGulpener Pilsner(Gulpen(グルペン)はオランダの地名)など、地理的な出所をブランドの重要な部分に使用しているものが多く見られる。問題は、商標法によって地名を権利行使できるかということだ。「Bruges」の場合、醸造者は「BRUGS」と「BRUGSE」を独占することができるのだろうか(Brugs(s)とBrugesは同じブルージュを意味する)。

ベネルクス知的財産庁によると、「異議を受けた商標の要素「Brugse」は、指定する商品であるビールを説明している。なぜなら、それは商品の(地理的)出所、すなわちビールがブルージュ市の(周辺)で醸造されることを示すからで、消費者は一般的に、商標の全体的な印象において説明的な要素に注目することはない。言い換えれば、BRUGSEは消費者の心にとどまることはないが、「ZOT」や「BEER(オランダ語でクマを意味する)は違う」として、商標「Brugse Zot」に基づく異議申立を認めなかった。

同じことが商標「BRUGS」にも当てはまる。この醸造所にとっては、異議が認められなかったばかりでなく、知財庁に「BRUGS」が記述的であると認定されてしまったことが痛かった。異議申立てをしたことで、この文字商標の価値が消滅してしまったのだから…。「Think before you start(行動する前に考えろ)」のことわざが当てはまってしまった。

最後に、知財庁は素敵な事実を指摘した。それは、「BRUGSE BEER(ブルージュビール)」はそれ自体で意味を持っている。ブルージュ市に関する伝説によると、BRUGSE BEERはブルージュ最古の住人だそうだ。

本文は こちら (Bruges Beer Battle)