「Bixby(ビックスビー)」は、サムスンの人工知能を使用したバーチャルアシスタントの名称だが、簡単に採用された名称ではないはずだ。名称を決める前には、おそらく多くのプロセスがあったことだろう。
この種のプロジェクトでは、多くの場合、ネーミング会社に名称(商標)の候補リストを提案するように求められる。細心の注意を払って名称が創出され、次に名称の使用可能性が調べられる。商標の同一チェックを行い、潜在的なリスクが検討される。同一チェックで問題があれば、その商標は候補リストから除外される。法律の観点からよりよい候補となる商標の検討がさらに進められる。
Knijffは、使用可能性の調査を目的として、8日間で世界中のほぼすべての国で商標の使用可能性を検索するためにMultisearch®検索を開発した。
最終的な商標の選択で、戦略的な出願計画を任されるのは法務チームだ。サムスンはいくつかの「Bixby」商標を出願したが、最初の「Bixby」商標は、異議のリスクを排除するために、音声コンピュータを指定した出願であった。しかし、出願商標は、Bixby旅行雑誌の所有者からEUで異議を申立てられた。この商標はおそらく先願調査で見つかっていたはずだがリスクとはみなされなかったのだろう。Bixby旅行雑誌の商標は他のサービスを指定して登録されていたからだ。そして、リスクにならないという法的助言は正しいものであった。実際に異議は認められなかったのだがら。