以前の記事(ここを参照)で説明したように、ミャンマーの新商標法の下では、ミャンマーの旧制度で登録した既存の商標権者は、新しい制度で商標を保護するために商標の再出願が必要となり、再出願を行わないと権利を失うリスクが生じる。
ミャンマーの新商標法に基づく商標の再出願のオンラインプロセスは、旧制度で登録した既存の商標権者のみを対象に、2019年12月に開始される予定になっており、正確な開始日はまもなく確認される。
再出願プロセスは、ミャンマー知的財産局(Myanmar Department of Intellectual Property :MDIP)が新たに導入する電子出願システムの6か月間の「ソフトオープニング」期間の一部を形成することになるが、この期間中、MDIPは証書登記事務所(Office of the Registration of Deeds:DRD)で登録された商標の再出願のみを受け入れる。ただし、MDIPは、ソフトオープニング期間に新たな要件や規定を追加する可能性はある。
新しい商標の出願や既存の商標の変更請求は、MDIPのグランドオープン後に可能になるだろうが、この日程も発表されていない。
海外の権利者による再登録の申請は、ミャンマーの知財代理人を通じて行う必要がある。
商標の再出願
新制度で商標の権利を再登録するには以下のものが必要となる;
• 明瞭な商標見本
• 権利者の名前と住所
• 商品・サービスの区分とリスト(ORDに登録しているものと同一)
• 優先権主張(該当する場合)とそのサポート文書
• 色指定
• ORDの所有権宣言書または更新の登録をスキャンしたコピー
• ミャンマーで商標が既に使用されている場合、使用証拠と使用の最初の日付
ORDの所有権宣言書と同じであることを確認する以下の情報;
• 登録された商標イメージ
• 登録された権利者の名前と住所
• 登録された区分および商品・サービスのリスト
• 登録番号と登録日
また、商標の譲渡や権利者の名前や住所の変更は、現制度の下ORDで行うのが望ましい。以前の登録情報と新商標法に基づいて出願された商標の内容が異なる場合、その商標はグランドオープン後まで登録できないからだ。
本文は こちら (Soft Opening of Online Filing System under Myanmar’s New Trademark Law)