2020-03-10

フランス:商標法改正、無効と取消はINPIで - SMD Country Index

フランス商標法は、2019年11月13日付政令2019-1169および2019年12月9日付政令2019-1316により改正され、欧州理事会指令(EU)2015/2436の規定を国内法に反映させた。

フランスの改正商標法の規定は、商標出願、異議申立て、商標登録、更新手続、およびオフィシャルフィーの変更に関して大きな変更をもたらすもので、2019年12月11日に発効した。

主な変更は以下のとおり;
* 視覚的表示要件の削除
 音、動き、マルチメディア、ホログラムなどの標識が登録可能になった。
* 出願手数料の変更
 3 区分までの定額制に代わり区分毎料金制が導入された。
* 証明商標と団体商標の区別
 団体商標のステータスを明確化した。
* フランス商標の更新手続きの変更
 フランス商標は、権利満了の1年前(以前は6か月前から)から更新手続きが可能になった。商標出願と商標更新とを組合わせた手続きは出来なくなった。また、更新手数料が引き上げられた。
* 異議申立手続きの変更
 異議を認める権利が拡張され、これまでの商標に加えて、公共団体の名称、会社の商号やトレードネーム、ビジネスネーム、標識、ドメイン名、官庁名などに基づいて異議申立てが可能になった。
一人の権利者が所有する複数の先行する権利に基づく異議を1回の申請で行うことが可能になった。
 さらに、異議申立ての新しい手続きでは、フランス産業財産庁(INPI)に異議申立て手続きを開始する際に、1か月以内に根拠と証拠を添えてオンラインフォームへ記入を完了する必要がある。 
 また、使用義務の対象となっている先行する商標の真正な使用は、異議申立の根拠となっている商品・サービスについてINPIが確認する。

2020年4月1日より、商標の無効と取消しに関する新しい手順が施行され、INPIで無効と取消しの手続きが可能になる。また、INPIの決定に対する控訴院への上訴が簡素化される。
Source: www.inpi.fr; www.fieldfisher.com; www.nortonrosefulbright.com

本文は こちら (Changes to Trademark Law)