2020-04-10

韓国特許庁の救済措置(2020年4月8日までに発表された内容) - Kim & Chang

現在、韓国特許庁は通常どおりの業務を行っており、特に問題なく庁手続き業務を遂行しております。また、韓国特許庁はこの影響に関連し、数度に渡り様々な救済措置等を発表しており、4月8日にも追加で期間未遵守に対する救済措置を明らかにしました。以下は、特許庁が公表してきた内容を整理した説明資料です。

  1. 対面面談の制限運営
    韓国特許庁は、COVID-19拡散防止のために、審査官/審判官と直接対面する面談(例:補正案レビューの面談、技術説明会など)を制限的に運営すると発表しました。これらは、直接対面の面談についてはCOVID-19事態が落ち着くまで留保するということであり、電話面談などのような非対面の面談まで行わないということではありません。
  1. 所定の指定期間について、2020年5月4日まで職権延長
    今般のCOVID-19の拡散により、特許、実用新案、デザイン、商標に関する手続きを行う出願人が、関連法令に基づき特許庁長が指定した期間を遵守できないおそれがあることに鑑み、韓国特許庁は、所定の指定期間について、その期限日が2020年3月31日から4月29日までの間である場合、その期限日を2020年4月30日まで職権で延長すると発表しました。その代表的な例としましては、拒絶理由通知に対する意見書提出期限が2020年3月31日から4月29日の間である場合、その期限日は4月30日までに職権で延長されることとなります。ただし、4月30日(木)は韓国の祝日(釈迦生誕日)、5月1日(金)はメーデーのため、期間の計算方法に基づき、実質的には5月4日(月)が期限日となります。 一方、期間日が職権で延長されても、出願人が本来の指定期間内に意見書、補正書等の提出をした場合には、特許庁は、別途の期間短縮申請がなくとも、不必要な期間の遅延を防止するために職権で延長された期限日まで待たずに手続きを進めることができます。
  1. 審査関連期間の未遵守に対する救済
    韓国特許庁は、以下の指定期間が遵守されなかった場合、事由が消滅した日から2カ月以内、かつその期間の満 了日から1年以内に、証憑書類を添付して「期間経過救済申請書」を提出すれば救済されると発表しました。ただし、(4)の場合、期間の満了日から6カ月以内にのみ可能です。
    (1) 各種審査手続きの補正命令に対する指定期間
    (2) 出願審査・再審査請求期間
    (3) 特許(登録)料の追納・補填期間
    (4) 特許協力条約で定めた期間
    なお、2020年4月30日までは、証憑書類の添付なしに期間救済申請書のみ提出すれば救済されるよう、一時的に救済要件が緩和されています。
  1. 審判関連期間の延長および期間未遵守に対する救済
    韓国特許庁はCOVID-19に関連し、審判関連期間の未遵守時の救済措置について次のような案内事項を発表しています。
    (1)自己隔離(感染判定、入院を含む)の事由に応じて、審判当事者の期間延長、期日変更および手続き中止申請を積極的に受け入れる。期間延長などの申込書の提出時に、保健所などからの確認を受けた証憑書類を添付して提出しなければならない。
    (2)審判請求が無効処分とされた場合、補正命令を受けた者の申請によって無効処分を取り消す。期間経過救済申込書を、期間が経過した事由に対する証明書類とともに提出すべきものとする。
    (3)拒絶決定不服審判請求期間を守ることができなかった場合、手続きの追完を認める。期間経過救済申込書を、期間が経過した事由に対する証明書類とともに提出すべきものとする。