2020-06-09

ノルウェー:商標法改正案 - SMD Country Index

ノルウェー司法公安省は、議会に対して商標法、税関法、抵当法、その他の知的財産に関する法律の改正案を提出した(Prop. 43 LS (2019-2020))。改正案は、2020年2月7日にEEA(European Economic Area:欧州経済領域)協定に組み込まれたEU商標指令2015/2436号との調和を目的としている。

主な改正案は以下のとおり;
* 視覚的表示要件の廃止。但し、商標は商標登録簿で明瞭かつ明確な方法で再現可能でなければならない。 
* 商標を構成することができる標識として色や音などを含むように拡張されている。
* 絶対的拒絶理由を拡大し、商品そのものの性質に起因するか、技術的成果を得るのに必要であるか、商品に本質的価値を与える形状又はその他の特徴のみで構成される標識は、改正後、商標としての保護を受けられない場合がある。
* 悪意のある商標出願は拒絶事由や無効事由の対象となる。
* 識別力の評価時点が変更され、出願日後で登録日以前の使用による識別力の獲得で拒絶されることはなくなる。
* 異議申立ておよび侵害訴訟の抗弁としての不使用:改正案では、先行する商標の所有者は、後願の出願人の要求に応じて、該商標が過去5年間で真正に使用されたことを証明する必要がある。同じことが侵害人に対する差止請求でも当てはまる。
* 商標権の担保:改正により、企業が持つすべての事業資産に照らして、商標権の担保を残りの事業資産から分離することができる。(原文:Security in trademark rights: The amendment makes it possible to separate security rights in trademarks from the rest of the business assets, compared to a fee covering the entire business assets of the company.) 
Source: www.bahr.no

本文は こちら (Proposed Changes to Trademark Law)