ドイツのデザイナー、リド・ブッセ氏が1977年に創設した模倣に対する皮肉を込めたプラギアリアス賞（Plagiarius Award：「Plagiarius」はラテン語で「模倣品」「盗作」を意味する）の44回目の受賞がフランクフルトの消費財見本市で紹介された。プラギアリアス賞は、模倣品が合法か違法かについては触れず、製品やブランドに対する悪質な権利侵害に関する公衆の意識を高め、業界、政界、消費者を感化することを目的としている。
第1位：キッチンカッター「Nicer Dicer Quick」
真正品（図左）：Genius GmbH、ドイツ
模倣品（図右）：Ningbo A-Biao Plastic Industry & Trade Co., Ltd、中国
模倣業者は、Geniusのさまざまな知的財産権を侵害しているが、製品とパッケージのデザインをコピーするだけでなく、会社名「Genius」、製品名「Nicer Dicer Quick」、や英語の説明書きと写真もコピーしている。違いは手が加えられたGeniusのロゴのみだ。安価なのは素材の品質が悪いことを反映している。切刃はかなり鈍く、しっかりと固定されていないため、破損して怪我をする危険もある。
第2位：カイザークリームチャージャー
真正品（図左）：カイザーベルンドルフ（Kayser Berndorf GmbH）、オーストリア
模倣品（図右）：Female Foods BV、オランダ（清算会社）
模倣業者は、図形標章「KAYSER」と製品・パッケージを完全にコピーしたもので、模倣品は品質と安全の基準を満たしていない。模倣品のキャップは通常の保管条件下で外部からの影響なしに爆発した。チャージャーの内部に錆びも見つかっており、チャージャーのガスも汚染されていて安全ではない。
第３位：JULIUS-K9犬用ハーネス（首輪）「IDC Powerharness」
真正品（図左）：JULIUS-K9 Zrt.、ハンガリー
模倣品（図右）：Shenzhen Dog Favors Pet Supplies Co., Ltd、中国
模倣業者は、製品とブランド「JULIUS-K9」を完全にコピーしたもので、劣悪な素材や反射板は、着用感、視認性、耐久性で悪影響を及ぼす。JULIUS-K9の模倣品はECサイト（Alibaba.comなど）やソーシャルメディアを通じて販売されているため、JULIUS-K9グループは、国際的にデザインとブランドを権利化して、模倣業者と販売業者に対して一貫して権利行使を行っている。
第３位：Laptop Backpack「Wenger Ibex」
真正品（図左）：ウェンガー（Wenger S.A.）、スイス
模倣品（図右）：製造者：中国
模倣品販売：スイスバッグ（Swiss Bag）、イスラエル
中国のメーカーは、真正品を完全にコピーして、イスラエルを含む世界的な流通網を通じて販売している。ブランド名称「Wenger」は侵害されていないが、ウェンガーによって保護されているエンブレムの図形標章（四角形を背景とする十字）は使用されている。スイスバッグは、真正品のウェンガー製品とウェンガーの模倣製品の両方を店舗とWebサイトで販売している。
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