2015年12月16日付欧州議会・理事会指令2015/2436を取入れた新しい商標法が2020年7月13日に施行された。当面、商標法施行規則は保留されているが、2020年9月中旬までには公表される予定になっている。
主な変更点は、登録手続に関するもので、商品・サービスに関する保護範囲がより明確になること、登録手続や異議申立手続上の変更や手続の合理化、正確な商標登録日の付与などである。
重要な変更点は以下の通り；
＊ 視覚的表示要件の廃止
＊ 音、ホログラム、マルチメディアなどの非伝統的な標章の登録が可能になった
＊ ニース分類の類見出しを文言通りの意味の範囲内においてのみ保護範囲とする解釈の採用
＊ 類見出しを指定する既存の登録商標で、文字通りの意味を超えた商品・サービスのリストに関する宣誓書の提出（2020年9月30日まで）
＊ 新たな出願手続きの導入、異議とクーリングオフ期間の設置及び異議申立て手続きの変更
＊ 審判委員会で直接商標出願を争う可能性の排除
＊ 絶対的拒絶理由の拡張と明確化、新たな絶対的拒絶理由の導入
＊ 2023年1月14日から導入するルーマニア特許庁における行政上の無効・取消手続
Source: Ratza & Ratza, Romania