2020 年 7 月 21 日、国務院は「ビジネス環境のさらなる改善、市場主体により良いサービス提供に関する実施意見」を発布した。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を踏まえ、国際通貨基金は 6 月 24 日改定した世界経済見通しで、2020 年の成長率をマイナス 4.9%と予測し、4 月時点から 1.9 ポイントさらに下方修正した。一方、中国は新型コロナの影響から徐々に抜け出し、経済全体は着実に回復しており、今年第 1 四半期成長率はマイナス 6.8%だったが、第 2 四半期成長率は前年同期比プラス 3.2%でプラスに戻った。しかし、中米貿易の競争激化に伴い、ポストコロナの経済成長をいかに達成するかは課題としてまだ残っている。
「実施意見」は、6 つの面で計 20 条の措置を打ち出した。具体的に、外国企業の投資経営制限をさらに減らすことを求められる措置だけではなく、中米貿易の危機を対応するための一つに、国内零細企業に対する政策支援も含まれている。以下は主な内容を簡単に紹介する。
1)投資利便性の向上:投資に関する手続許可の簡素化
2)企業生産経営に関する手続許可と条件の緩和:
特定業界の参入条件の緩和;手続簡素化などで零細企業の経営コストの削減を目指す。
3)外資企業・対外貿易企業のビジネス環境のさらなる改善:
輸出入貨物の通関率を有効的に増やす;「総括窓口」の設置で輸出入の手続を簡素化する;
4)就職・起業の促進:IT や AI などに関する新しい業界の発展を促進する。
5)税務、商標審査、融資担保審査などの行政的なサービス提供の質と効率を向上する。
6)長期的なビジネス環境改善の体制の構築:
政策効果アセスメントシステム;産官コミュニケーション体制;優遇政策の着実な実施。
今年は中国の「外商投資法」と「ビジネス環境最適化条例」が施行された最初の年であり、今回の「実施意見」を合わせて、今後、中国市場は外国企業投資により開放的だと考えられる。
リソース:国務院 http://www.gov.cn/zhengce/content/2020-07/21/content_5528615.htm