2021-03-03

中国:2020年の北京裁判所の知的財産権係争審理活動報告 - CCPIT

北京裁判所は人々のニーズを見据えて、課題や難題をしっかり把握し、短所、弱点を克服し、より積極的な姿勢で裁判の品質と効率を向上させ、人々の新たな要求や期待に絶えず応えている。

2020年、北京市の三つの階級の裁判所は各種知的財産権民事、行政案件66710件を受理した。内訳は知的財産権民事案件が42330件、知的財産権行政案件が24380件である。また各種知的財産権案件66973件の裁判を終了した。内訳は知的財産権民事案件が42983件、知的財産権行政案件が23990件である。

北京の裁判所が判決した知的財産権侵害案件の平均賠償額は過去5年より明らかに増加した。商標案件の平均賠償額は2015年の118526人民元から2020年の417823元、専利案件は428056人民元から619078元、著作権案件は25443元から39645元、不正競争案件は434624元から846845元に増加した。北京の裁判所で年間163件の知的財産権刑事案件を受理し、171件の裁判を終了し、知的財産権に関わる犯罪を効果的に処罰、抑止した。

技術調査官の共有を推進し、三つの階級の裁判所が技術調査官の起用により技術的疑問点を解決し、技術上の障害を払拭できるよう保障した。同時に、専門の陪審員、技術調査官、司法鑑定機関、専門アシスタントが参加する「四位一体」による技術事実究明メカニズムを模索し、多方面から技術審査意見を聴取し、技術調査官の中立性を保障している。北京の裁判所の専利案件の平均審理日数は274.5日で、アメリカの裁判所の29ヶ月やEUの裁判所の18ヶ月より遥かに短く、特に発明専利一審案件の審理効率は世界の評価対象都市の中でトップである。

裁判所のスマート化のおかげで、新型コロナウイルス感染症の対応期間中にも案件の審理が秩序よく行われた。2020年に北京の裁判所は知的財産権案件3万件超をオンラインで審理した。また、法の普及を積極的に行い、社会統治に参与し、新聞、テレビ、インターネット、ウィーチャットの公式アカウントなどのメディアを利用して関係する典型的判例を発信し、イノベーションを奨励し、知的財産を尊重する良好なムードを作り上げた。

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