2021-03-17

インド:ドメイン名使用差止でデリー高等裁判所が迅速な救済措置 - R. K. Dewan & Co.

ドメイン名や電子メールIDは、看板や名刺に匹敵するものとなっており、これらが不正に使用されると、商標の信用や評判が大きく損なわれる。

Aktiebolaget Volvo(以下「ボルボ」)は、世界的に有名な自動車会社であり、1915年から「VOLVO」という商標を使用している。ボルボは、インドの様々な分野で「VOLVO」商標の登録権利者だ。インドでは、高級バスを一般的に「Volvos」と呼ぶ習慣もある。 

ボルボは、バイシャリ・トラベルズ(Vaishali Travels)がウェブサイトwww.vaishalivolvo.comと電子メール・アドレスvaishalivolvo35@gmail.comを使用しているのを発見した。そこでボルボは、このような使用はボルボの登録商標を侵害しているとしてバイシャリ・トラベルズに対して商標権侵害訴訟をデリー高等裁判所に提起し、バイシャリ・トラベルズがドメイン名や電子メール・アドレスの一部に「VOLVO」を使用しないよう差止を求めた。
ボルボは、Aktiebolaget Volvo of Sweden 対 Volvo Steels Ltd. of Gujarat (1998 PTC (18) 47)事件で、ボンベイ高等裁判所が自社の商標を周知標章として認めたことを証拠として提出した。

デリー高等裁判所は、この問題を審理し、「Vaishali Volvo」がドメイン名の一部として「Volvo」という単語を使用することは侵害にあたるとの判断を示した。裁判所は、ウェブ上のプラットフォームにおけるこのような侵害に対する迅速な救済措置にいつも備えている。これは、インドでドメイン名使用の停止を求めるドメイン名紛争解決手続きよりもはるかに迅速で効率的だ。裁判所は、バイシャリ・トラベルズに対しボルボの商標権を侵害するドメイン名(www.vaishalivolvo.com)とドメイン名に関連するメタタグ、電子メール・アドレス、ソースコード上のメタタグの使用禁止を命じた。

本文は こちら (Volvo gets speedy remedy at the Delhi High Court)