2021-04-13

インド:知的財産権審判部の廃止に伴う裁判所への移管について - Chadha & Chadha

2021年4月4日、「The Tribunals Reforms (Rationalisation and Conditions of Service) Ordinance, 2021」と題した条例が公表され、知的財産権審判部(IPAB)を含むいくつかの裁定機関が事実上廃止されることが明らかになった。 
これにより、IPABの権限は高等裁判所や商事裁判所に移管される。

条例によると、IPABで現在係属中の案件はそれぞれの裁判所に移管されるが、裁判所はそのような事案の処理を、移管前の状態、それ以前の状態、または裁判所が適切と判断する状態から進めることができると規定している。
商標と地理的表示に関する影響として、以下の点が注目される;

商標権
1. これまでのIPAB権限はすべて高等裁判所に移される。
2. 原則として、インド商標法第91条(審判部への審判請求)に基づく請求手続きは高等裁判所で行われる。
3. 登録官及びIPAB又は「裁定機関」に与えられていた権限に関するすべての規定(第47条に基づく登録抹消、第57条に基づく登録の取消又は変更を含むがこれらに限らない)は、登録官及び高等裁判所に委ねられる。
4. 高等裁判所におけるすべての事案には、旧IPAB規則に代えて、それぞれの高等裁判所の規則が適用される。
5. 上記請求のための期限はこれまで通り。

地理的表示
1. これまでのIPAB権限はすべて高等裁判所に移される。
2. 原則として、インド商品地理的表示(登録・保護)法第31条に基づく請求手続きは高等裁判所で行われる。
3. 登録官及びIPAB又は「裁定機関」に与えられていた権限に関するすべての規定(第19条に基づく登録抹消、第27条に基づく登録取消又は変更を含むがこれらに限らない)は、登録官及び高等裁判所に委ねられる。
4. 高等裁判所におけるすべての事案には、旧IPAB規則に代えて、それぞれの高等裁判所の規則が適用される。
5. 上記請求のための期限はこれまで通り。 

本文は こちら (Intellectual Property Appellate Board (IPAB) scrapped – Courts to take charge)