2020年に中国の裁判所はオンラインでの訴え1080万件を受理した。一審受理数の54%を占める。業務時間外に提出された訴えはオンライン提訴全体の23.6%を占めている。
これらは中国社会科学院法学研究所、社会科学文献出版社が14日に発表した法治青書・『中国裁判所の情報化発展報告書No.5(2021)』で明らかになった。青書は、「スマート裁判所建設の深化に伴い、スマート訴訟が裁判所の訴訟サービスの主要な形になり、情報化のもたらす利便性を公衆に享受させている。2020年末現在、全国の98%の裁判所が訴訟サービスホールを開設し、98%の裁判所が訴訟サービスウェブサイトを運営し、従来型のワン・ストップ・サービスがネット上で展開されるようになっている」と紹介している。
また、2020年末現在で全国の3500以上の裁判所で、訴訟サービスセンターを中心に、訴訟サービス指導センターのインフォーメーションプラットフォーム、中国モバイル・マイクロ裁判所、裁判所調停プラットフォームなどの十大訴訟サービスインフォーメーションプラットフォームにサポートされるワンストップの多元的紛争解決と訴訟サービスシステムの全体的枠組みが構築された。全国の裁判所はモバイル・マイクロ裁判所をそれぞれ運営し、当事者はプラットフォーム上で提訴、問い合わせ、費用納付、調停、法廷審理、保全、鑑定の委託など29項目のオンライン訴訟サービスを利用できる。
青書は「裁判所の情報化は業務全般のオンライン処理、スマート法廷審理及びインターネット裁判という新たなモデルなどを更に探求し、一連の新しい成果を収めた。2020年に裁判所は近年の情報化の成果としての新しいシステム、アプリを利用して「ネットワーク化された」訴訟スタイルを開始して、審理の円滑化を保障し、裁判官の事務作業の負荷を減らし、司法コストを大幅に削減させ、当事者との距離感を縮め、法治的な経営環境を改善した」と指摘している。
また、2020年に全国範囲でワンストップの多元的紛争解決と訴訟サービスシステムがほぼ完成された。スマート訴訟サービスのトップレベルの設計が全面的に完成し、制度・基準も徐々に完備化されている。最高裁判所はオンライン調停プラットフォームの構築、応用を全面的に推進し、オンラインでのワンストップの紛争解決サービスを提供している。2020年に訴訟前の調停・和解成立のケースは同期比191%増の424万件で、うちオンラインでのオーディオ・ビデオによる和解ケースは同期比5973.52%増の101万件であった。
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