2021-06-30

EU:大人のおもちゃを指定した類似商標の出願に対抗! - Knijff Trademark Attorneys

Playmobil(プレイモービル:組み立て玩具メーカー)は、欧州で大人のおもちゃを指定して出願された商標「PLAYMOBOY」に対して異議を申立てた。プレイモービルがこの類似商標に難色を示すのは十分に理解できる。子供向けの玩具ブランドとして、自社のブランドに悪影響を与えるような連想は避けたいものだ。 

しかし、商標法の観点からすると、大人のおもちゃは子供用のおもちゃと同じ分野の商品と言えるだろうか?販売チャネルが同じであること、製品が競合していること、ターゲットとなる消費者が同じとは言い難い。

プレイモービルは安易な方法を選択したことでリスクを負った。「Playmobil」商標の一つは、「おもちゃ」の小売として第35類に登録されているが、この「おもちゃ」が具体的にどのようなものかは不明であるため、EUIPO(欧州連合知的財産庁)は、これは大人用のおもちゃでもあり得るとの認識を示し、特定の商品の小売はその商品自体と類似するサービスとなるため、EUIPOは異議申立を支持すべきであるとの結論に達した。   

しかしながら、もし出願人が異議申立の際に「Playmobil」商標の使用証拠を求めていたら、結果は大きく変わっていたかもしれない。プレイモービルが販売している「おもちゃ」がどのようなものかが明らかになっていたはずで、商品やサービスが類似しているとはみなされなかったのではないだろうか。

とは言っても、プレイモービルは自社の評判を根拠にして、この出願に対して異議を唱えることもできたはずで、周知のように、この場合、根拠には証拠が必要で、さらに多くの準備が必要となる。その点を考慮すると、プレイモービルにとって迅速な勝利の方がより魅力的であったようだ。

本文は こちら (Playmobil not happy with PLAYMOBOY for sex toys)