2021-09-29

「メタバース(metaverse)」上の知的財産権 - Knijff Trademark Attorneys

最近、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、フェイスブックが「メタバース」に大きな投資を行うと発表した。

「ポケモン Go」のように、拡張現実技術を利用したスマートフォンに表示される現実の環境でポケモンを捕まえるゲームで、現実世界とデジタル世界の境は曖昧になりつつある。インターネット上の仮想世界「メタバース」では、様々な仮想世界がリンクされ、大きな仮想世界を形成する。この世界がどのようなものになるのかは、まだ分からないが、仮想世界では、あなたのアバターがオンラインゲーミングプラットフォームのRobloxをプレイしたり、コンサートを訪れたり、顧客との会議に出席したりすることができる。「メタバース」は、新しいタイプのインターネットと見られている。

「メタバース」は、「セカンドライフ」を彷彿とさせるものだが、「セカンドライフ」はひとつの企業が作ったものであるのに対して、「メタバース」は世界中のさまざまな企業が作っているデジタルワールドであるという違いがある。「セカンドライフ」は、当時すでに法律の世界を揺るがしていた。「メタバース」でもそこのところは変わらないだろう。仮想世界はどこにあるのか?どのような法律が適用されるのか?また、知的財産権の観点から侵害があったら誰に相談すればいいのか?これまでの経験は、新しい変化には必ず法的な答えがあることを示しているが、法律が常に同じように柔軟であるというわけではない。

「メタバース」には大きなチャンスもある。デジタル製品には需要があり、それゆえに価値もあることはすでにおわかりだろう。NFTについてはすでに記事にしたが、他のアプリケーションにも可能性がある。「ポケモンGO」では、アバターが「ロンシャン(Longchamp)」のバッグや「グッチ(Gucci)」のTシャツを買うことができる。しかしながら人々はそれを買うだろうか?答えはもちろんYESだ。アバターだって見た目にこだわる。アバターは現実に存在する自分の延長線上にあるからだ。

今では、デジタル上で洋服を試着することができ、そして数回クリックすれば、その服を着てフェイスブックやインスタグラムで写真を共有することもできる。注目されるブランドにとって、これが面白い販売チャネルであることは容易に想像できる。
最後に、人気ブランドがあるところには評判や信用が付いて回るため、それを保護する必要がある。それは「メタバース」の場合でも変わらない。

本文は こちら (IP in the metaverse)