フェイスブック(Facebook)の大々的な発表で世界的に注目されているメタバースだが、バーチャルワールドに投資している企業は、もちろんフェイスブックだけではないし、多くの衣料品会社も注目している。衣料品会社?もちろん。「実装された現実」で服を着せることは時間の節約になるが、それ以上に、ゲームやNFTでバーチャルな靴やバッグ、服を販売することもできる。多くの場合、アバターは自分自身を擬人化したものだから、自身のアバターがお気に入りの靴を履いているのは当然のことだ。
したがって、Decentraland(ディセントラランド:仮想世界)で物が売られていれば、店舗があるのはあたりまえだし、バーチャルの可能性は無限大だ。
しかし、バーチャルな靴は普通の靴とは異なり、商標登録の商品・サービスのリストに含まれているとは限らない。特に、全く新しい商品の場合、商品の説明が曖昧すぎると商標登録機関から問題視されることがある。そのため、商標出願人としては、このような製品の記載については法務担当や弁理士に相談することが賢明だ。
ナイキ(Nike)は、最近、新しいバーチャル製品を新規商標登録して保護している企業の良い例だ。また、トミーヒルフィガー(Tommy Hilfiger)もバーチャル商品の商標登録を申請している。この欧州出願はまだ審査中で、EUIPO(欧州連合知的財産庁)がこれらのバーチャル商品の記載をどのように評価するかが注目されている。願わくは、バーチャル商品はこれからも存在するだろうから、いささか広い視野で評価してほしいものだ。