2022-04-15

ロシア:知的財産権の保護は生きている - GORODISSKY & PARTNERS

ここ数ヶ月、ロシアにおける知的財産の保護はもはや存在しないと主張する出版物が数多く見られるが、これは事実ではない。

メディアで流される情報の中には、疑わしいものも含まれている。欧米の企業が経済制裁でロシアから撤退した後、マクドナルドやイケアなどの有名ブランドをロシア人が商標出願したとする出版物が登場した。これは事実である。しかしながら、そのような情報によって作られた結論は間違っている。インターネット上で見られる出版物の中には、上記の商標出願が特許庁によって「登録が承認された」と結論付けたものも多くみられる。このような出版物の数の多さと内容から、ロシア特許庁(Rospatent)は議論に参加し、このような出願に関して独自の説明を行った。

Rospatentは、出版物が根拠としている情報がRospatentの公式サイトに掲載されたものであることを明らかにした。このことに関連で、Rospatentは、利害関係者が出願商標について意見できるようにするために、商標出願を公報に掲載する義務があると述べている。出願商標を公開するのは、このような出願がこのような日になされ、出願番号が付与されたことを公衆に知らせるためであり、これによって、商標が自動的に登録されることを意味しない。商標出願は方式審査、実体審査を経て、登録が認められるか拒絶されるかのいずれかになる。同一または類似する商標が先に登録されている場合は、後から出願される商標の登録は認められない。

広く話題になったマクドナルドのロゴ商標を回転させた「ワーニャ伯父さん」の出願は、出願から2週間後に出願人により取り下げられた。他の類似商標の出願も、出願人により取り下げられるか、Rospatentにより拒絶されると予想される。

本文は こちら (RUSSIAN PATENT OFFICE JOINS THE DISCUSSION)