高級ファッション・アクセサリー業界における商標権侵害に歯止めをかけるため、最近、ルイ・ヴィトン(以下、原告) 対 Futuretimes Technology India Private Limited & Ors.1 (以下、被告)の事件において、デリー高等裁判所は、原告を支持し、被告に対して、ルイ・ヴィトンの登録商標をウェブサイトに表示したフェイスマスクなどの商品を製造したり、直接または間接的に販売したりすることを恒久的差し止める命令を下した。
背景
原告は、被告が中国を拠点とするウェブサイト(www.clubfactory.com)を運営し、原告の著名な「Louis Vuitton」商標やその他の図形商標を付した商品を販売しており、原告の商標権を侵害していると主張した。その後数回行われた審理後、被告は争う姿勢を見せず出廷もしなくなった。
2020年7月には、裁判所は、被告から侵害品が公開されているURLを削除するとの約束を取り付けていたが、被告はこの約束に従わず、ポータルサイトで製品を隠して販売し続けていると、原告は訴えた。
判決
ウェブサイトはパンデミック時にインド政府によって閉鎖され、その後、裁判所は原告の主張を支持し、被告に対して恒久的差し止めを命じた。裁判所は、被告の弁護士が原告に対し、連絡を取り合っている被告の電子メールアドレス、被告の名前、連絡先を含むその他の関連情報、被告の弁護士が受け取った弁護士費用の振込先銀行口座を提供するよう命じた。
さらに、裁判所は、電気通信局と電子工学・通信技術省に対し、問題のウェブサイトをブロックするよう指示を出した。
コメント
デリー高裁の判決は、知的財産権オーナーに正義をもたらそうとする司法の姿勢を示す一例となった。