2022-09-04

UAE:新商標法の施行規則を発効、多区分出願が可能に - SMD Country Index

2022年6月15日、新しい商標法(新法)に関する2021年連邦法(36)号の施行規則に関する2022年省令(57)号が官報第729/52号で公布された。施行規則は27条を含み、以前のまたは矛盾するすべての法的規定に取って代わるものである。2022年6月16日に発効した。

主な改正点は以下の通り;

* 多区分出願:これまでは区分毎の出願が必要であったが、多区分出願が可能になった。
* 委任状(Power of Attorney、PoA):商標出願の際には、法的効力を有するPoAの原本(アラビア語に翻訳されたもの)が必要。現行の実務では、公証および認証されたPoAを出願後30日以内に提出することが求められる。
* 非伝統的な商標:立体商標、単色、ホログラム、音、匂いなどの登録が可能になった。音商標はMP3ファイルと音符を、匂い商標は化学式の表記を提出する必要がある。
* 不服申立:商標局の異議決定に対する商標委員会への申立期限が15日から30日に延長された。
公告:受理された商標出願、更新、取消は官報で公告される。
商標更新の猶予期間:商標の更新猶予期間は、存続期間満了後3ヶ月から6ヶ月に延長された。
取消請求:商標の取消はこれまでの裁判所ではなく経済産業省の商標委員会に申し立てる。同省は取消請求の主務官庁となる。商標委員会による決定が出るまでの期間は、申し立てた日から90日間と定められた。
商標ライセンス:商標ライセンスは個人・法人を問わず提出することが可能。ライセンスの登録は必要ない。ただし、規則第18条第1項において、ライセンス契約は書面で締結(他の言語で締結した場合にはアラビア語に翻訳されなければならない)し、正当に公証、認証されなければならないと規定している。
地理的表示(GIs):地理的表示(GI)の登録が可能になった。GIは、原産国で保護されている限り、新法による保護を享受することができる。ただし、出願商標、登録商標及び善意の使用がされている商標と混同が生じる場合、地理的表示の登録は認められない。
税関差押:新法は湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council、GCC)商標法に準じ、税関の差押えを規定している。規則第24条は、摸倣品または登録商標に類似する標章を付した商品の税関で差し止めるために、商標権者が行うべき手続を定めている。
国際商標:国際商標登録出願はマドリッドプロトコルの施行規則及び改正規則が適用される。
(Source: www.moec.gov.ae; www.utmps.com)

本文は こちら (Executive Regulation of New Trademark Law in Force