もし上部に3つ、下部に2つのグラフィック要素を持つロゴを商標出願しようと思っているなら、おそらくスイスのローザンヌから、つまりIOC（国際オリンピック委員会）から異議申立てがあると予想するのがよいかもしれない。
IOCは、彼らの商標を守るために徹底的に戦っている。「Olympic」という文字を含む商標は論外だ。
また、IOCはロゴマークにも厳しい。最近、上部に3つのハート、下部に2つのハートと「link heats by love」という文字が入ったロゴマークについて異議申立てをしたことでも明らかだ。この商標は、バッグや衣類などを指定して欧州連合（EU）に出願された。
しかし、IOCが異議申立てをしたからといって、何でもかんでも成功するわけではない。今回のケースで、EUIPO（欧州連合知的財産庁）は、図が異なることや出願商標に含まれている文字がIOCの商標にはないことなどの相違点を評価し、2つの商標間に類似性はないと判断した。
つまり、上部に3つ、下部に2つの図形要素があるというだけでIOCのロゴとの類似性を自動的に想定するには不十分であることを示しており、より大きな類似性が必要だということだ。
