ナイキは、1987年から「AIR MAX」商標でスニーカーを生産している。このシューズは、とても人気があり、ミッドソールの軟質プラスチック「バブル（bubbles）」で簡単に見分けることができる。ここに加圧ガスが満たされ履く人に柔らかいクッションを提供している。
2021年12月、F1ドライバーのマックス・フェルスタッペンは、BOIPに「MAX 1」商標を衣料品と小売・娯楽サービスを指定して出願した。
この出願に対して、2022年2月にナイキが異議を申立て、2023年2月にBOIPは、混同の虞があるとして、衣料品に関する登録を拒絶する査定を下した。次のように判断したからである：
＊ [外観]…要素「AIR」と「MAX」は、全体の印象において同じ重みを持つ。出願された商標は、「MAX」という文字が強調されている。数字の「1」は「MAX」の１つの型式に見える
＊ [称呼] ベネルクスの消費者は、「MAX 1」をオランダ語やフランス語で発音するため、「MAX ÉN」や「MAX UN」として、最初の部分「MAX」を強調する
＊ 商標「MAX 1」と「AIR MAX」は外観的、称呼的にある程度類似し、観念的には非類似である
＊ 出願された「MAX 1」商標の指定商品は、「AIR MAX」商標の指定商品と一部が同一で一部が類似している
フェルスタッペン側は、「MAX 1」がマックス・フェルスタッペンと彼のレースナンバー1を指すので、消費者はこの商標によって混同を生じる虞はないと主張した。
BOIPは、この抗弁を認めず次のように判示した。
＊ 異議申立手続きは、出願された商標どおりに…基づかなければならない。BOIPは、出願商標が実際にどのように使用されるかを考慮することはできない
今シーズン、フェルスタッペンはF1コース上で圧倒的な強さを見せている。フェルスタッペンはF1世界選手権チャンピオンの有力候補で、世界選手権3連覇が期待されている。
フェルスタッペンは、この週末には本業に戻り、商標争いは弁理士に任せるのがベストだろう。