2023-10-17

カンボジア:多区分商標出願と宣誓供述書に関する商標規則の厳格化 - Tilleke & Gibbins

[1] 概要
 カンボジアは最近、多区分(Multiple-Class)をカバーする商標について別々の単一区分(single-class)出願を制限し、使用または不使用の宣誓供述書(以下、「宣誓供述書」という。)の提出期限を厳格化することにより、商標出願の手続を厳格化した。宣誓供述書の提出期限の要件は、既存の登録商標所有者にとって特に重要であり、この要件を無視するとカンボジアの商標登録簿から登録商標が削除されることになる。

[2] 多区分商標出願
 カンボジア商務省は、2023年8月1日、知的財産局が今後、複数の国際分類からなる多区分商標出願1件のみを受け付けると発表した。
これは、複数の区分をカバーする出願の場合には多区分出願を行う必要があることを意味する。これまで、商標出願の出願人は、複数の区分をカバーする同一の商標について別々の単一区分出願を行うことが認められていた。施行された新しい規則は、不必要な書類を削減し、商標登録プロセスを簡易化することを目的としている。

[3] 宣誓供述書の提出期間
 2023年8月11日、商務省は、宣誓供述書の提出期限に間に合わなかった商標の登録者は、これまで認められていた期限後または商標更新時における宣誓供述書の提出を今後認めないとする通知をした。
これは、宣誓供述書の提出に関する政令(Sub-Decree)に沿ったものであり、登録商標の所有者は、商標の登録または更新から5年後1年以内に宣誓供述書を提出する必要がある。
重要な点は、本通知が、商標所有者が所定期間内に宣誓供述書を提出しない場合、登録商標が登録簿から削除されることに言及していることである。

本通知は、マドリッド議定書に基づいて行われた国内登録と国際登録の両方に適用される。

通知には施行日が明示されていない。しかしながら、商標所有者は、法的に要求された期限を徒過している場合、宣誓供述書をできるだけ早く提出すべきであり、そもなければ、登録簿から商標登録が削除される可能性があると考えるのが賢明である。

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