スウェーデンの国民的アウトドアブランド、フェールラーベンカンケン(Fjällräven Kånken、以下「フェールラーベン」)のキュートな赤いキツネは登録商標である。ウエストポーチからダッフルバッグ(旅行用の大きな布かばん)、バックパックなど、主にバッグをブランド化しているので、ハイキングに出かけたときにこのブランドを見かけるかもしれない。(訳者注:「フェールラーベン」は、スウェーデン語で北極ギツネという意味がある)
他にも、寝袋や山小屋、靴、ジャケット、帽子など、男性用、女性用、子供用もある。フェールラーベンの商標は広く知られていると言っていいだろう。
フェールラーベン・ブランドが広く知されるきっかけとなったバックパックの起源は、1978年のスウェーデンの新学期シーズンにまで遡ることができる。当時、十分な容量と快適さを兼ね備えたバックパックを求めていた1人のスウェーデン人男性が、両親の家の地下室で自分でデザインすることを決意した。その目的は、通学時に重い荷物を持つ子どもたちの腰への負担を軽減することだった。自然とのつながりを特徴とするこのブランドは、デザイン、生産ともに持続可能性を追求し、現在ではよく知られたブランドとなった。
Kalidi Fancy Forestは、この思いに共感して、フェールラーベンの成功にただ乗りしてヨーロッパで商標登録を申請したようだ。出願された商標はバックパックの立体形状で、中国のオーナーはこのモデルを、防水性を備えた軽量な男女共用の通学用バックパックとして紹介している。何か見覚えのあるモデルだが…。
今のところフェールラーベンはまだ異議申立てを行っていないが、このキツネたちが争う日もそう遠くはないだろう。