北京市高等裁判所が11月29日、『北京の裁判所 知的財産権専門裁判30年白書(1993-2023年)』(以下、白書という)を発表した。
白書によると、1993年から2023年9月までに北京の裁判所は一審、二審、上訴、再審などの知的財産権案件624577件を受理し、598228件の裁判を終了した。その中で一審、二審知的財産権案件の新規受理数は621762件、年平均増加率は21.8%で、裁判終了数は595520件、年平均増加率は22.2%であった。
北京の裁判所はサムスン株式会社の5G通信技術に係る特許無効審判、「聚豊園」「曼松」などの老舗ブランドと地理的表示の保護に係る案件を審理し、専利や商標の権利付与・確認という行政行為対する司法審査を強化してきた。「小度(xiaodu)」のボイスコマンドに係る不正競争紛争、中国初の薬品パテントリンケージ紛争、トウモロコシ「農大372」植物新品種出願権帰属紛争などを審理し、科学技術の革新成果の
保護において司法裁判のルール主導かつ価値志向型の役割を強化した。
北京の裁判所は法に基づいて司法保護を強化し、『知的財産権侵害民事案件における懲罰的損害賠償の適用に関するガイドライン』を公布し、懲罰的賠償制度の適用基準を厳格に統一した。懲罰的賠償制度を適用した著作権、商標権、営業秘密などに係る知的財産権民事案件が徐々に増加しており、多くの案件で賠償額が1000万元を超えるようになっている。
これまで30年にわたる知的財産権専門裁判において、北京の裁判所が蓄積した裁判経験と練り上げた判決規則を包括的にまとめるため、北京高等裁判所は、民事、行政、刑事に係り、専利、商標、著作権、不正競争、独占、植物新品種などの知的財産関連全般をカバーする『北京の裁判所 知的財産権専門裁判30年(1993-2023年)の典型判例』を発表した。
(中国保護知的財産権網から翻訳)
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